みなさんは、「日本語教育能力試験」という言葉を聞いたことがありますか。
日本語教師になる条件の1つとして欠かせない大切な資格の1つです。
この試験は日本語教師として必要な基礎知識、能力がきちんと身についているかどうかを測るために毎年実施されています。
プライベートレッスンやボランティアなどではなく、仕事として民間の学校や大学などで働く場合、この試験に合格しているか、日本語教師養成講座420時間コースを修了しているか、大学で日本語を専攻しているかが、日本語教師になるためには必要です。
これから日本語教師養成講座を受講する予定の方は「別に取らなくてもいいのでは?」と思うかもしれませんが、学校によっては採用後に試験を受けるように言われたり、試験に合格していることで給料が上がったりするので、仕事として日本語教師の職業に就く人は大体の人が避けては通れないものとなっています。
今回はこの「日本語教育試験」についてもう少し詳しく紹介します。
試験の概要
●試験日や受験者数
日時 | 毎年1回10月に実施される。 時間は朝から夕方(9:00~17:00) |
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試験会場 | 札幌,仙台,東京,名古屋,大阪,広島,福岡 |
受験料 | 10,600年 |
受験者数 | 受験者数は毎年変動があるもののだいたい5,000人前後 平成29年度の受験者数は以下となる。 ・応募者:7,331人 ・受験者:5,767人 ・合格者:1,463人 |
合格率 | 毎年約20% |
試験形式 | ほとんどがマークシート。 論文問題もあり |
●試験の構成
科目 | 解答時間 | 配点 | 測定内容 |
試験1 | 90分 | 100点 | 原則として,出題範囲の区分ごとの設問により,日本語教育の実践に つながる基礎的な知識を測定する。 |
試験2 | 30分 | 40点 | 試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求められる「基 礎的な問題解決能力」について,音声を媒体とした出題形式で測定 する。 |
試験3 | 120分 | 100点 | 原則として出題範囲の区分横断的な設問により,熟練した日本語教 員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定 する。 |
試験の構成を見てわかる通り、試験時間は長いです。
ですが、問題数がかなり多いので、早く解いても時間が余ることはほとんどありません。
出題範囲は広いので、日本語教育について幅広い知識が要求されます。
詳しい情報を知りたい方は公式サイトをチェックしてみてください。
独学で合格できるか?
私はヒューマンアカデミーで日本語教師養成講座を受講後に試験を受験しましたが、中には3ヶ月参考書を読んで受かったという人も時々います。私の同期も1人3ヶ月だけ勉強して受かりました。
ですから、独学で合格できるのかどうかについての答えは「頑張ればできます」となります。
しかし、試験時間からもわかる通り出題範囲はかなり広く、出題数もかなり多いです。ですから、参考書をしっかり読み込んで、練習問題で試験の時間に慣れておく必要があります。
ヒューマンアカデミーの場合、日本語教師養成講座とは別で、日本語教育能力試験の対策講座もあるので、自信がない人は受講することをおすすめします。
担当の講師の方は養成講座の先生なので、信頼できますし、とてもわかりやすいです。
ちなみに、私は1年、学校に通いながらゆっくり勉強して合格しました。でも合格点ギリギリだったので、再度復習する必要がありそうです。
なお、日本語教育能力検定試験対策におすすめの本は以下で紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
通学で勉強したいけど、近くに学校がない場合
地方の方にお住いの方は近くに日本語教師養成講座を受講できる学校が無いかもしれません。
その場合は、語学教材の最大手「アルク」が発売している「NAFL日本語教師養成プログラム」がオススメです。
これは検定対策のための通信講座で、学校へ通わなくても自宅で学習が可能です。さらにサポートもしっかりしていて、わからないこと困ったことがあればすぐに質問できるのでとても便利です。
検定試験に不安のある方、地方在住で学校へ通えない方は一度、チェックしてみてください。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は日本語教師に欠かせない資格「日本語教育能力検定試験」について紹介しました。
何度も言いますが、テストの出題範囲は広く、多いです。
ですから、早い段階から少しずつ勉強を始めることをオススメします。